数日前に、中高の同級生だった友人から久しぶりに会わないかと連絡がきた。会うのは成人式以来になるのかな。渋谷でレモネードを飲んだのはそれよりずっと前のことだったか。わたしの学年はコロナ禍に入る直前に成人式ができた年で、まだ何の制限もなく集まれた最後の人たちなのですごく幸運だったと思っている。40人近く集まってるのに、誰ひとりマスクを着けていない集合写真がたくさんある。
中学の頃からお互いを知っているわたしたちに、「10年」という単位の歴史があることに気づいて自分でも驚いた。その間ずっと一緒だったわけではないし、最近ではお互いの知らないところで、知らない人たちと、知らない言葉でしゃべって知らない顔をして生活しているわけだけど、こうして久しぶりに連絡を取って顔を合わせることができたなら、わたしたちの間にある歴史をまた更新できる。そのことがとても嬉しい。
コロナ禍を迎えてから、いろんな人との歴史を更新する機会はずいぶんと少なくなってしまったけど、少ないながらも更新できた歴史のことを、わたしはとても愛しく思っている。会いたいけど会えてない人たちともいつか会えるように、またいつでも歴史を更新できるように、どうかみんな、元気でいてねと思う。